「郷土史おもしろ講座」のページへ戻る

うだつのこてえ

 郷土史の先輩が「おもしろい物を見せてあげよう。このあたりでは大変に珍しいものだよ。」というのでついて行きました。
 「うだつのこてえだよ。」と言われるのですが、なんだかちんぷんかんぷん・・・。「うだつ」とはたぶん旧家の軒にある防火壁のことで、このあたりにはあまり見られないはずだが??でも「こてえ」って何だろう?

うだつに絵が

 場所は我が家から4キロあまり、倉敷市茶屋町地区に倉敷方面から入る、茶屋町橋を渡ってすぐのお宅でした。「あー、ここは昔はお医者さんだったなー」と子供の頃の記憶をたどっていると、その先輩が「あれをごらん。」と上のほうを指差すのです。なるほど県道に面したところの軒下に「うだつ」らしいものがあります。「よく見て。何か絵があるでしょう。」と。
 あっ、そういえば「うだつ」の側面に何か描いてあります。しかもカラーで。
 なんだか女の人が海岸に立っています。手に黄色いものを持って・・・。海女さんではなさそうですし??何の画なんでしょうか?。ま、まさか「磯のあわび・・・??」
 裏側は残念ながら見えません。

梅に鶯(うぐいす)、松にたか
 次はもうひとつの「うだつ」。こちらは両側とも見えました。片方は「梅に鶯(うぐいす)」と私にも良くわかります。もう片面は松の枝なのですが、どうやら他に何かあるような?判然としませんが「鷹」なのかな?どちらにしても、家の軒の装飾としては素晴らしいできばえの物です。

 いろいろと考えている私に「これは藤原丈七という明治初期の茶屋町の左官の作です。この人の作品は他にも、由加神社本殿の鳳凰のこて絵や、宮島にも奉納されているんです。」と先輩の声。
 たしかに珍しいです。初めてみせてもらいました。うだつは四国の脇町などで有名なのですが、こんな「こて絵」は見たことがありません。
 ネットで調べて見ますと、徳島県の貞光や脇町などには同じようなこて絵があり、また静岡県松崎町では、毎年「全国漆喰鏝絵コンクール」が開催されているとか。
 でも、この茶屋町の「こて絵(鏝絵)」も貴重なものです。文化財指定などにならないのでしょうか?

inserted by FC2 system